震災資料語り

これはコピー機?電話?何の機械?
残っていないのは、地震のせいだけではない。

産経新聞神戸総局取材基地 震災時使用のFAX

3400267-001019
寄贈者:産経新聞神戸総局

これは、阪神・淡路大震災当時、新聞社で使われていたFAXです。業務には使われなくなってからも、「当時の取材状況を思うと、残しておきたい」という想いがあり、寄贈されました。

震災で激しい衝撃を受けた地域では、新聞社も被害に遭い、新聞を発行することも普段の通りにはいきませんでした。通信がうまく機能しないなかでは、各支社や取材先との情報を共有するため頻繁にFAXが使用されていました。現在でもFAXは使用されていますが、形は大きく変わっています。携帯電話もあまり普及していなかった1995年当時に比べ、通信機器は驚くほど変化しています。新しいものが出るたびに旧型の機械は段々と日常で見かけなくなりますが、見たことがある人には当時を思い起こさせます。

FAXは、避難所に向けての情報発信と共有にも利用されました。その例が、県立神戸生活科学センターが発行した情報紙「生活情報ファックスネット」です。住宅に関する支援制度の話、家電製品の相談、営業中のコインランドリー情報など、生活に密着した情報と相談窓口の連絡先が掲載されており、FAXを使って約100か所の避難所へ送信されました。避難所での張り紙としても活用され、情報は多くの人たちへ届けられました。

関連情報

平成29年(2017年)現在、情報のやりとりの多くはインターネットを通じて行われています。震災当時、インターネット接続サービス自体は始まっていましたが、まだまだ黎明期とも言える時期。一般的とは言い難い手段でした。一部の大学ではインターネットが利用されていましたが、神戸近郊の大学が神戸大学をホストとするネットワークにつながり、神戸大学は大阪大学をホストとするネットワークを介して学外とつながる、という状況でした。そのため神戸大学総合情報処理センターの通電が再開した平成7年(1995年)1月18日午前まで、これらの大学もインターネットを利用できない状態にありました。復旧後のかなり早い段階で、神戸市外国語大学を通じて神戸市からの情報発信が始まっています。神戸大学では同年1月22日、留学生の安否情報を公開したのを皮切りに、インターネットを通じて大学内の状況の公開や安否確認を行いました。

震災で電話回線も被害を受けましたが、1月末にはほぼ復旧しています。復旧までの間、NTTによって無料の特設公衆電話が設置されました。ピーク時には約2,900台が設置されており、聴覚障害者向けのFAXや国際電話も無料で使えるようになっていました。

実際に資料をご覧になりたい方は、人と防災未来センター資料室までお越しください。

コメント

すべて必須項目です。※メールアドレスは公開されません。

<< 震災資料語り 一覧へ