
センターは、様々な社会の要請へ柔軟かつ機動的に対応するために、複数またはすべての研究員からなるチームが期間を限定して取り組む「特定研究プロジェクト」を設定しています。
東日本大震災では、海外のNGO/NPO/ボランティアなどの受入体制が事前に検討されていなかったという課題がありました。東日本大震災における国際支援の受入フローを整理するとともに、現行の受入調整システムの有効性と課題を、人的支援(救助チーム・医療チーム・NGO/NPO/ボランティア)、物的支援という分野別に、災害対応に携わった政府関係機関・自治体・NGO/NPO/ボランティアなどへのヒアリング調査・研究会の開催・情報収集などを通して把握します。そして、その結果をふまえ、将来わが国で発生すると考えられる、首都直下地震災害、東海・東南海・南海地震災害などの大規模災害において有効な国際支援受入調整システムを提案します。
北海道南西沖地震等の災害では、全国から寄せられた義援金等が、被災者の住宅再建の原資として活用されました。しかし被災者数が膨大な阪神・淡路大震災では一人当たりの義援金等が少なく、さらに広域災害である東日本大震災では、義援金の地域間格差や支給の遅れが課題となりました。そこで地域間・災害間の公平性を確保するとともに、被災者に迅速に支援金を配分するため、義援金を含めた被災者生活再建支援制度のあり方について研究を行っていきます。
東日本大震災では、各被災自治体が復興計画、復興まちづくりを進めていますが、津波被害や放射性物質による被害の状況、外部支援の状況によって取組状況には大きな違いがあります。広域災害であるため、被災地全体の復興への取組状況の違いを把握するには、各研究者の知見・取組を総合化することが求められます。 そこで本研究では、被災地の復興プロセスの状況を共有するプラットフォームとなる研究会を開催し、各自治体や各分野の復興の進捗状況について各研究員の知見を共有し、スーパー広域災害特有の復興の問題点についてディスカッションし、被災地全体の復興の進捗プロセスの検証を行っていきます。
東日本大震災は、かつてない広い範囲で甚大な被害をもたらし、燃料をはじめとする災害からの復旧・復興に欠かせない物資の供給が停滞しました。本研究では、これらの問題の原因やボトルネックを探り、今後発生が予想される東海・東南海・南海地震などの広域災害において、懸念される同種の問題発生を軽減することを目的として行っていきます。
東日本大震災の被災地では、津波被害や復興過程の記録や伝承などの取り組みが始まっています。こうした背景から、地域における自然災害の記憶や記録の保存・継承活動、また、防災をテーマとしたミュージアムの存在意義や、求められる手法などに関する整理が必要と考えられます。本調査研究では、既存の自然災害災関連展示施設や地域コミュニティ活動等の実態をもとに、東日本大震災被災地における取組み状況を踏まえ、今後の地域の災害に関する記憶・記録の保存や継承にむけた思索を深め、提言を行っていきます。
東日本大震災の被災地市町村では、詳細な地域情報を住民に伝えるため地域メディアが設置され、その活動が行われています。例えば、多くの被災自治体でエフエムラジオ局が新規に設置されましたが、事前の地域防災計画等には想定されておらず、設置時期や活動内容などに自治体間で大きな差が見られました。そこで、本研究では将来に発生が懸念される災害の際に、より円滑かつ効果的な地域メディアの活動が行えるよう、事前に準備すべき事項などを明らかにしていきます。