調査研究

■ 特定研究プロジェクト

センターは、様々な社会の要請へ柔軟かつ機動的に対応するために、複数またはすべての研究員からなるチームが期間を限定して取り組む「特定研究プロジェクト」を設定しています。

1.東南海・南海地震における被害軽減を目指した地域社会シミュレーターの開発

東南海・南海地震における被害を軽減するためには、地方自治体の災害対応力向上が必要不可欠であり、スーパー広域災害に対する減災に向けた人材育成ツールの開発が喫緊の課題となります。そこでは、東南海・南海地震発生後の被災社会の状況を把握し、この災害に対する統一されたイメージ形成が重要となります。

本研究では、東南海・南海地震における関西・四国の被災社会がどのような状況となるのかという、自治体職員における状況認識の統一を可能とする行政職員参画型での東南海・南海地震時における被災社会の状況予測手法の構築を目指します。

近畿7府県、4政令市、四国4県の自治体職員参画によるワークショップを実施し、東南海・南海地震発生後の関西・四国の被災社会シナリオを構築します。この構築した被災社会シナリオを活用し、災害対応演習を設計、実施し、演習実施に必要な知識や情報について演習を支援するための教材として開発します。これらの被災社会シナリオ、災害対応演習プログラム、演習支援教材について、東南海・南海地震での被害軽減に向けた標準的な人材育成ツールとして開発します。

また、「孤立集落支援分科会」「情報連携分科会」「津波避難分科会」の分科会を開催し、孤立集落支援、情報連携、津波避難に焦点を当てた検討を、自治体職員との官学協働で実施します。

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2.防災担当職員の研修カリキュラムを対象とした設計技法と研修効果の評価方法の検討

災害対応業務は、通常業務とは違う特性を有していることや、自治体の防災の中核を担う専門知識と知見を有した人物に必要な能力は多方面にわたっているために、必要な能力を身につけるために研修を実施する必要があります。

現在、自治体職員を対象とした研修は様々な機関で多く取り組まれており、人と防災未来センターにおいても昨年度より新たな研修カリキュラム構成のもとに研修が実施されていますが、カリキュラムを構成する講義、演習が受講者にそれぞれもたらす効果が明確になっていない、その効果を評価する手法が確立していないなどの問題点があるために、実際に受講者が当センターのカリキュラムにより身につけられたものを評価することが難しくなっています。

本研究では、自治体の防災担当職員における研修カリキュラムのあり方について考えます。人と防災未来センターで実施している災害対策専門研修を対象として、マネジメントコースでは、受講者を対象として「災害対策に必要な能力の習得」、「実務における必要な知識の習得」、「実務への活用状況」について評価します。特設コースでは、個別目標の習得を目指した個別の演習と、受講者の目標達成に不足している部分を評価する手法を開発します。また、演習での指導者が必要とする能力をまとめることで、演習のパッケージ化を目指します。

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3.首都直下地震被害後のすまいの復興シナリオ構築に関する研究

日本の首都である東京における大規模地震発生の確率が高まっていることが指摘されています。被害を最小限に食い止めることはもちろんですが、その後の復旧・復興過程の最適化についても準備を進めることが重要です。

特に、被災者にとっての最大の懸念事項である「すまい」の再建については、これまでの災害事例を十分に読み解き、今後の都市状況の変化を捉えた上で綿密に対策を考えなければなりません。

この研究では、阪神・淡路大震災後のすまいの再建過程を通じて生じてきた直接・間接被害を今一度読み解き、首都直下地震において生じる課題・問題点を明確にするとともに、その解決策を導くものです。

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