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私の体験 消防職員は全力を挙げて消火・救助・救護にあたりました。でも、午前7時頃までに発生した63件の火災に対して市街地消防署のポンプ車は25小隊。消火活動は思うように進まず、残念な結果ではありますが、神戸市全域で消失面積64ヘクタール、全焼7,000棟、死者4,564名という被害を食い止めることはできませんでした。 近隣の住民は、生き埋め者の救出・救護を求めて、次々と署に殺到してきました。救急隊員は、署の車庫内に応急救護所を設けて傷病者の応急処置とトリアージを行い、重症者を近隣の医療機関へ搬送しました。消火栓の断水や交通渋滞という悪条件が重なるなか、必死の努力をしたにもかかわらず、大被害が発生したことに対して、多くの職員はどうしようもない無力感に襲われました。消防の制服で街を歩けば、罵声を浴びせられることもよくありました。でも、それも仕方ありません。想像をはるかに超える災害に遭遇し、皆、怒りのやり場もなかったのでしょう。私たちは、この震災の教訓を、今後の安全で安心して住みよい街づくりに活かしていきたいと思います。
まず、自宅の耐震強化工事や家具類の転倒・落下防止対策をして、自分や家族の安全を確保することからはじめるとよいと思います。そして、自分が暮らす地域の地形や環境、ハザードマップを確認しましょう。災害の歴史を知ることは、その地域の災害予測にもつながります。避難場所に関しては、知っているだけでは何の役にも立ちません。避難場所の最短ルートがふさがっていた時のために複数のルートを調べ、実際に歩いておきたいですね。 それから、消火器具を部屋に置いているからと満足していませんか? 消火器具や救助資材はマニュアルなしで誰でも使えるものか、必ず検証しましょう。防災訓練で、代表者だけが消火器具の使い方を実践している自治体がよくありますが、いざという時には、誰が消火活動にあたれるか分かりません。皆が問題なく使えるように、訓練しておいていただければと思います。 自主防(自主防災組織)を中心とした、情報の一元化に協力してください 震災直後の混乱した状況では、安否や災害状況を正確に把握するのは極めて困難なうえ、さまざまな情報が錯綜します。ですから、自分の目で確かめた情報と、人から聞いた不確かな情報を分けてメモしておくことが重要になってきます。とくに役立つのは、「拡大した住宅地図」。これに住民の消息・建物の損壊状況・出火点・焼損区域などの情報を分かる限り記録しておけば、実態を把握するのにたいへん役に立ちます。 背筋が凍り付くような二次的災害は、いくつも想定されます。どれも、阪神・淡路大震災と同規模の地震によって、起こりうること。実際の被害体験を想定した対策だけでなく、考えられるすべての災害についての対策を講じなければ、被害を食い止めることはできません。震災の救助活動を体験した我々には、この現実を広く世界に訴え、情報提供していく義務があると思っています。 |
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(インタビュー 2005年2月3日) |
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