震災資料語り〜ものがたり〜

No.14

投稿日:2017.11.09(木)

校庭には亀裂が入り、砂が噴き出した。
子どもたちに伝えたい、液状化の事実。

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液状化によって噴出した砂

資料番号:3100630-001002

寄贈者:尼崎市立成徳小学校

震災によって、尼崎市立成徳小学校のグラウンドでは液状化現象が起こりました。その時に噴出したものが、この砂です。直径1cm位の穴から砂が噴出し、高さ6〜7cmの砂山が現れ、グラウンドには大きなひび割れが入りました。小学校は沼地だったところを埋め立てて建てられたことから、揺れによる地盤の影響が大きかったと、寄贈時に担当の先生は語っています。

関連情報

成徳小学校のひび割れたグラウンドは、平成7年(1995年)3月に入っても復旧の目途が立ちませんでした。そのため「自力で直そう」ということになり、3月中旬に校務員さんが小型のブルドーザーを借りてきてならしてくれたそうです。児童たちも働き者が多く、土や石を運んだり、セメントを流したりと大活躍しました。

液状化現象は、地震の揺れによって地下の水が浮き上がってくることで発生します。地下水位が浅い砂地の場所で起こりやすいと言われています。阪神・淡路大震災でも人工島の六甲アイランドやポートアイランド、沿岸の埋め立て地などで発生しました。とはいえ、人工島ではもともと液状化対策がしっかりしていたため、建造物への直接的な被害はほとんど報告されていません。事前の対策がいかに有効かが分かります。

液状化現象は比較的簡単な実験で再現できます。防災科学技術研究所ではペットボトルを利用した実験器具「エッキー」が紹介されていますので、是非ご活用ください。

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