テーマ
災害報道のあり方研究セミナー
〜阪神・淡路大震災30年を迎えて、災害報道に期待すること〜

概要
地域社会の安全・安心を確保するためには、災害対応を行う行政機関はもとより、被災地の内外に情報を伝えるマスコミの役割が極めて重要である。効果的な災害報道を実現するためには、マスコミ関係者、特に災害報道の経験が浅い記者が、防災・減災の知識を身に着けることが不可欠となっている。
そこで、阪神・淡路大震災30年を迎えるにあたって、マスコミ関係者等を対象とし、人と防災未来センターの研究員等が、阪神・淡路大震災等の経験や次なる大災害への備えを踏まえつつ、それぞれの研究活動を通じて、マスメディアに伝えたかったことや知ってもらいたいことなどを語る連続セミナーを開催した。
令和6年度の減災報道研究会は、上記セミナーと併せて開催した。
日時・場所・内容
(1) 第1回
日時
令和6年12月9日(月)15:00~17:00
場所
人と防災未来センター (参加者 約29人:オンライン参加者含む)
講師
- 越山 健治(人と防災未来センター上級研究員、関西大学社会安全学部教授)
- 立木 茂雄(同志社大学社会学部教授)
- 近藤 民代(神戸大学都市安全研究センター教授)
内容
①話題提供
越山健治氏から「行政の初動期における災害対応について」というタイトルで、令和6年能登半島地震での対応も踏まえた内容について講義をいただいた。次に立木茂雄氏から「災害報道のための基礎知識〜生活再建の視点から〜」というタイトルで、災害報道のための基礎知識として理論と過去30年間の生活再建研究について講義をいただいた。最後に近藤民代氏から「レジリエンス社会創造のためにマスメディアに期待すること」というタイトルで事例も交えながらリスクコミュニケーションや事前復興について講義をいただいた。
②ディスカッション
「SNS時代の災害報道のあり方」をテーマとし3名の先生方による活発な議論がなされた。

(2) 第2回
日時
令和6年12月10日(火)15:00~17:00
場所
人と防災未来センター (参加者 約30人:オンライン参加者含む)
講師
- 林 春男(京都大学名誉教授)
- 菅野 拓(大阪公立大学大学院文学研究科准教授)
- 松川 杏寧(兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科准教授)
内容
①話題提供
林春男氏から多様な被災者の存在と災害報道は、誰のために、何を報道するのかといった内容で講義をいただいた。次に菅野拓氏から「『やっかいな問題』としての災害の構造」というタイトルで、被災者支援が混乱しつづける構造や適切な災害対応ガバナンスに向かうための「官民連携」と「福祉」のあり方などについて講義をいただいた。最後に松川杏寧氏から「新しい要配慮者支援の方法の構築の必要性」というタイトルで令和6年能登半島地震での事例も交えた要配慮者の課題について講義をいただいた。

②ディスカッション
「SNS時代の災害報道のあり方」をテーマとし3名の先生方による活発な議論がなされた。

(3) 第3回
日時
令和7年2月12日(水)14:00~16:30
場所
人と防災未来センター (参加者 約33人:オンライン参加者含む)
講師
- 徳山日出男(国土技術研究センター理事長)
- 市川 宏雄(日本危機管理防災学会長)
- 河田 惠昭(人と防災未来センター長)
内容
①話題提供
「阪神・淡路大震災から30年-いまマスコミに伝えたいこと」について話題提供いただいた。徳山日出男氏から「防災・減災について、今考えること-「鎮魂」と「教訓」-」というタイトルで、東日本大震災での災害対応の経験や米国の事例も交えつつ災害の自分事化について講義をいただいた。市川宏雄氏からは「首都における災害報道」というタイトルで、阪神・淡路大震災や東日本大震災での災害報道を振り返ったうえで、首都直下地震で報道はどうすればいいのかといった観点から講義をいただいた。河田惠昭氏からは、今だからマスコミに言いたいこととして話題提供いただいた。

鼎談
「巨大災害を見据えた災害報道のあり方」をテーマとして、3名の先生方による活発な議論がなされた。





