災害メモリアルKOBE 2010
今語る、15年の時間(とき)
- 日時 2010年1月9日(土)
- 場所 阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター
- 主催 災害メモリアルKOBE実行委員会
阪神・淡路大震災15周年記念事業の一環として、災害メモリアルKOBE2010が開催されました。
今回は、「今語る、15年の時間(とき)」をテーマとし、阪神・淡路大震災15周年の節目として、震災当時、災害対応の最前線で活躍していた人が当時を振り返りながら語り合いました。
目玉の1つに小・中学生による作文発表があります。この行事に先立ち、2つの特別授業が神戸市内の2つの学校で行われました。神戸市立長田中学校では、11月21日(土)に2年生を対象として、震災を体験した教師と当時中学2年生であった教師の教え子たちが、避難所となった当時の学校や生徒達の様子について語りました。一方、神戸市立春日野小学校では、12月3日(木)に5年生を対象として、2人の看護師が、生々しい医療現場の様子や看護学生としてボランティアに入った避難所の様子などを語りました。
この日は、その特別授業を受けた感想を作文して、両校の児童・生徒が発表しました。
発表者の作文は、当時の大変な体験や人と人とのつながりの大切さなどを訴えた語りをそれぞれの視点で受け止めていました。
後半に行われたパネルディスカッション第1部では、特別授業の講師らが出演し、当時を振り返りながら震災からの15年について語り合いました。
そこでは、子どもたちの作文から、震災で起こったありのままを語る、あるいは自分と同じ子ども世代の経験を語ることで現在の子どもたちにも効果的に伝わるということなどが改めて確認されました。
続いて行われたパネルディスカッション第2部では、これまでの災害メモリアルKOBEをはじめとする語り継ぎの活動を振り返り、これから先も震災の経験を風化させないために、被災地同士で語り合う、世代の違う人に語り継ぐことなどによって、新しい語り、新しい震災のとらえ方に結びつける、またそのための場づくりが大切であることなどが話し合われました。
この他、兵庫県のマスコットはばタンも参加した、「はばタンカーニバル」に防災の視点を取り入れてアレンジした防災ダンス、兵庫県立舞子高校生らによる耐震実験「ぶるる」の実演などのコーナーもあり、作文を発表した児童・生徒やその父兄、学生、防災関係者、その他一般の方など約300人が、楽しくも熱心に今後の震災の語り継ぎについて考える機会になりました。