特定研究プロジェクト

特定研究プロジェクト(令和3年度)

社会の要請へ柔軟かつ機動的に対応するために、複数またはすべての研究員からなるチームが期間を限定して取り組む「特定研究プロジェクト」を設定しています。

災害対策本部における紙地図の利活用に関する研究(令和2年度~令和3年度)

 災害対応では、関係者が被災地の状況を迅速かつ的確に把握するための状況認識の統一が重要です。そのための手法の1つとして、 GIS 等で作成した主題図による情報共有の有効性が指摘されています。しかし、多忙な災害対応業務の中で被災地の状況を的確に伝える主題図の作成は、限られた自治体職員の裁量や技術不足等の要因もあり難しく、特に発災直後の初動期において対応が困難となると考えられます。本研究では、災害対応における状況認識の統一を効率的に行うために、 GIS の専門知識がなくても利用できる可能性のある紙地図に着目しています。地図にプロットする情報等を整理した上で、紙地図を用いた主題図の作成方法を提示し、紙地図を効果的に活用するための手引き・ツールの開発を最終目標としています。

集客施設等における事業継続マネジメント(BCM)に関する実践研究(令和2年度~令和3年度)

 既往研究における組織のBCM に必要な要素や理論に基づき、また、集客施設等の防災・事業継続体制の優良事例等の調査も踏まえて、人と防災未来センターの事業特性に適応した事業継続計画(BCP)に必要な要素を明らかにし、センターの BCP 策定・ BCM の定着を目的とした実践研究を行います。今年度は、センターのBCP第一版の完成、既存計画の見直し、計画に基づいた訓練・演習の実施を行い、集客施設等への調査の実施・分析も踏まえたBCP等の修正を目指します。

アフターコロナ社会における避難所のあり方について(令和3年度)

 COVID-19流行下においての避難所運営が課題となった昨年、全国的に感染症対策を中心とした避難所マニュアルの改訂等が実施されました。その実態を、全国の基礎自治体を対象とした質問紙調査から明らかにし、将来に資する情報・資料の整理を行います。
 また、COVID-19流行下において、避難及び避難所についてどのような住民の意識や、避難所運営等への参画にどのような変化があったのかを調査し、明らかにします。

対話型ミュージアムをひらくワークショップ手法の開発(令和3年度~令和5年度)

 災害や戦災のことを伝える・教えるミュージアムは国内外にたくさんあります。ところでそうしたミュージアムのほとんどは、主題とする災厄について、すでに定まったデータや歴史や知識を整理して来館者に教えるスタイルで、人と防災未来センターも基本的には同様です。しかし災害は、定まった答えだけでは綴じきれない体験や問いや境遇を生み出す出来事です。こうした問いに開かれてゆく対話型ミュージアムをつくるためにはどうすればよいか。研究員が企画するワークショップを通じてたしかめます。

特別支援と防災教育のあり方に関する研究(令和3年度~令和4年度)

 近年、特別支援学校の防災教育の優れた事例について焦点が当たる機会が増加しています。しかし、特別支援の場における防災教育は、児童生徒の特性や個別事情に配慮した教育デザインが必要であるため、教育の質は学校の力量やマンパワーに依存することが考えられます。公教育で質的な差が生じているとすれば、実質的な学習の機会の保障について検討することは重要であると考えます。今年度の研究では、特別支援の場における、防災教育の実態、課題を明らかにします。