概要

設立主旨

高齢社会下の大都市を襲い甚大な被害をもたらした阪神・淡路大震災から7年あまりが経過した平成14年4月、被災地の強い思いが込められた、大震災の教訓の継承と発信の拠点となる阪神淡路大震災記念人と防災未来センターが神戸東部新都心に開設しました。また、この神戸東部新都心においては、防災や人道支援をはじめ、保健、医療、環境など災害に関わる国際的な機関の立地が着々と進展しています。

 一方、世界に目を転じると、大規模な自然災害や人為的な災害が世界各地で多発しており、多くの人命と財産が失われています。また、特に開発途上地域では、都市化が進む一方で、都市・生活基盤整備の遅れが災害への脆弱性を高めています。さらに、災害は、環境、経済、文化等の様々な要因が関係し、ますます多様化・複雑化する様相を呈しています。このような状況を踏まえ、国際社会においては、1990年より国連を中心として「国際防災の10年」の活動が進められ、1999年には、国際防災の10年を継承する新しい「国際防災戦略(ISDR)」活動を支持する決議が国連総会において採択され、関係者が緊密に連携し、それぞれが有する知見・資源を共有し有効に活用していくことが求められています。

そこで、神戸東部新都心を中心に立地している関係機関が有機的な連携を図り、国際的な防災・人道支援活動に資する取り組みを共同して推進することにより、それぞれの機関がその機能をより効果的に発揮し、もって国際的な防災・人道支援活動に貢献することを目的とする「国際防災・人道支援協議会」を設立しようとするものです。

平成14年10月10日
国際防災・人道支援協議会発起人代表
阪神・淡路大震災記念人と防災未来センター長
河田惠昭