減災報道研究会 第1回研究会

テーマ

行政・報道・研究者が連携した減災の仕組みづくり〜岩手山噴火危機に学ぶ

趣旨

自然災害から市民の命を守り、被害を軽減させるためには、行政・報道・研究者がそれぞれの役割を果たしながら、減災という共通の目標に向かって連携することが求められる。
岩手山は1998年に突如、火山活動が活発化し、噴火の可能性も警告された。260年余り大きな噴火がなく、地元では手探りの防災活動が模索された。その中でも、研究や行政、報道などの各機関に所属するメンバーで発足させた「岩手山火山防災研究会」は、「住民の安全を守る」という共通理念を共有しながら本音でぶつかり合って議論するとともに、防災マップ作成の支援や市民への啓発など、実践的な活動を展開した。
報道機関に対しても、行政・研究者からの徹底した情報公開を基に、関係者同士で理解と信頼感を深め合い、市民の啓発や風評被害の防止という観点から、減災に貢献する報道が行われた。岩手山の火山活動は噴火には至らず、2004年に入山規制が解除されて区切りを迎えたが、行政・報道・研究者が連携した「岩手山方式」は、どの地域でも応用できる減災の仕組みづくりとして注目されている。活動に積極的に関わった研究者と報道記者を講師に迎え、神戸・関西地域でもこうした仕組みづくりを実現させるための提言をいただき、議論を深めたい。

開催日時

平成19年5月30日(水)15:00〜17:45
人と防災未来センター ひと未来館6F 第1・第2会議室

参加者

報道関係者、自治体職員等 計約30人

次第

研究会趣旨・議事説明
1.これまでの議論を踏まえた提言(人と防災未来センター研究調査員・川西 勝)

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減災報道研究会の趣旨
減災に貢献できる災害報道・広報の改善に向けて
第6回災害報道研究会のまとめ

岩手山噴火危機に学ぶ

 (1) VTR ふるさとの山ふたたび〜岩手山防災7年の道程(IBC岩手放送特番より)
 (2) 報道機関と連携した岩手山の噴火危機対応(岩手大学副学長・斎藤 徳美氏)
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斎藤氏の講演用資料(スライド)
斎藤氏の講演録
 (3) 減災報道の実践(IBC岩手放送報道部記者・宿輪”しくわ” 智浩氏)
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宿輪氏の講演用資料その1(レジュメ)
宿輪氏の講演用資料その2(放送番組一覧表)
宿輪氏の講演録

講師を囲んでの自由討議

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質疑応答の要旨

参考文献

「岩手山噴火危機 対応の記録」(岩手県・国土交通省岩手河川国道事務所編、斎藤徳美氏監修)
「地域防災・減災 自治体の役割」(斎藤氏著・イマジン出版)