減災報道研究会 第4回研究会

テーマ

広域複合災害(地震と原子力災害や化学災害)が起きた時の心構え
 〜東海村JCO事故と新潟県中越沖地震から学ぶ〜

趣旨

新潟県中越沖地震で柏崎刈羽原発が被災したことを受け、我が国でもようやく地震や風水害などの自然災害と、原子力や化学災害などが同時並行的に起こる最悪のシナリオを想定した検討が始まりました。どれか一つだけでも大変なのに、二つ以上の災害が合わさった時に、我々はどうすればよいのでしょうか。また、仮に放射能や有害な化学物質が漏れてしまうと、その影響は施設のある地域だけでなく広範囲に及ぶ可能性があり、もはや対岸の火事ではすまされなくなります。今後、こうした最悪のシナリオを想定した心構えも大切になると考え、テーマに選びました。

今回は、我が国の原子力災害対応が転換するきっかけになった茨城県東海村JCO事故当時、同村防災係長として住民避難などの実際の対応にあたった小野寺節雄氏と、柏崎刈羽原発問題を掘り下げた連載で2008年の新聞協会賞を受賞された新潟日報の三島亮氏に話題提供していただきます。

我が国では、自然災害は自然災害に関する制度や体制で、そのほかの災害はそれぞれに関する個別の制度や体制で臨むべく、縦割り的な災害対応の考え方が中心で、深刻な複合災害が起きた時には対応できないのではないか、といった不安もあります。今回は、国内でもようやく議論が始まったばかりのこうした複合災害に対して、まずはその入り口から学ぼうと考えています。

開催日時

平成21年3月3日(火)15:30〜18:00
人と防災未来センター5階 プレゼンテーションルーム

参加者

報道関係者、自治体職員等 計約40人

次第

1.本日の研究会の趣旨と議事説明

(人と防災未来センター 研究調査員 高橋 淳夫)

2.議事

(1) JCO臨界事故時の対応と教訓(行政機関の立場から)
(東海村建設水道部 都市政策課 副参事(元防災係長)小野寺 節雄 氏)
(2) 新潟県中越沖地震で被災した柏崎刈羽原発取材からの教訓(報道機関の立場から)
(新潟日報報道部部長代理兼編集委員 三島 亮 氏)
(3) 自由討議